CREATE 1999/1/27

録音されていない音を再生する装置

新しいミニコンポを買いました。
いままでは、とりたてて、よい音を求める気持ちもなかったはずなので、 買って自分で自分にびっくりしているような始末です。

とは言え、やっぱ、いろんな意味で、 わたしには、これを所有することになる運命にあったであろうことも、 また確かなわけなのです。


Pioneer FILL 9 フロントビュー

自慢っぽくなりますが、わたしが購入したミニコンポであるところの、 Pioneer FILL 9 について、説明をさせていただきます。
冒頭でも書いた通り、このシステムは、 録音されていない音を再生する装置 なのです。
「なにオカルティックなこと書いてやがるんだ」 とお思いのことでしょうが、決してそうではありません。

オーディオにすこしでも興味のある方ならご存知かも知れませんが、 パイオニアの誇る 「レガート・リンク・コンバージョン」 を、ミニコンポで初めて搭載したのが、この FILL なわけです。

CD は 44.1KHz でサンプリングされているので、 原理的に 22KHz 以上の音を再生できない、 というのが通説なわけです。
これは、ある意味では全く正しい。
しかし、レガート・リンク・コンバージョンを使えば、それができてしまう。
ちょっとした、発想の転換と、コンピュータの技術の進歩が、 それを可能にしたのでしょう。たぶん。


スピーカー

カタログを見ても、何キロヘルツまで再現できるとか書かれていないのだけど、 たぶん 30KHz くらいまでは軽く再現可能ではないかと思います。(間違っていたらごめんなさい)。

もっとも、30KHz と言っても、それは CD や MD のデコード上での話であって、 このシステムが 30KHz の周波数特性をもっているというわけではないので、 悪しからず。

かつて、CD が普及しはじめた頃、 「CD は音質の面で、アナログディスクより、かなり劣っている」だとか、いろいろ言われました。
しかし、レガート・リンク・コンバージョンの出現により、 アナログディスク信奉者の多くが、 その呪縛から逃れることができるのではないでしょうか。

わたしは、アナログディスクとレガート・リンク・コンバージョンを 聴き較べたわけではありませんので、ほんとうにそれだけの音質が得られているのかはわかりません。
しかし、アナログディスクの音質を超える可能性を、 しっかりと認識することができれば、それだけで、 アナログディスクを捨てるに足りる理由になるのではないかと思います。


背中

わたしは、このシステムを知るまでは、 実は、パイオニアには全く興味がありませんでした。
わたしは、最近のオーディオ事情には、まったくプーだったので、 はじめは、DENON とか SANSUI, ONKYO などのメーカ名が浮かんだのです。

でも、DENON は、とっくの昔に死んじゃってましたね。
音を聴いてびっくりしてしまいました。
音がいいとか悪いとかのレベルじゃありません。 音像というものがまったく感じられないのですから。 (わたしの試聴したシステムだけが悪いものだったのかも知れませんが、1つのシステムを聴けば、あとは推して知るべし、 ってとこではないかと思うのですがね)。

SANSUI は、モデルチェンジする前のシステムが、すごくいい音だったので、 期待していたのですが、ここもついに死んじゃったみたいです。

ONKYO は、死んではいないようでしたが、 わたしの欲しているタイプのものが、 ラインナップになかったというのと、パイオニアがとても良かったので、選択から外れてしまいました。

ところで、わたしがパイオニアに興味を持っていなかった理由のひとつに、 ロゴがあります。
パイオニアって、最近、会社のロゴマークを変えたじゃないですか。
あれって、ダサくないですか?
ロゴタイプの最近の傾向は、丸っこくなってますので、 方向性は合っているんだと思うんですが、 なんか、とくに 'e' のあたりが、ホタテ貝とか、わらび に似ているので、 どうしても好きになれません。
ま、こうやって、パイオニアのコンポを所有して、愛着もっていれば、 ロゴタイプも好きになってくるのでしょうがね。

パイオニアのロゴタイプを見てみたいとか、レガート・リンク・コンバージョンについて調べてみたい方は、パイオニアのホームページ へどうぞ。


2001/10/29

続編 を書いたよ〜。読んでね。